Abstract
薬理作用の異なる薬剤が多数処方される2型糖尿病治療域において, ガイドラインを適切に理解し薬剤の適正使用を行うことは, 臨床経験の少ない研修医や新人薬剤師にとっては困難であり, 煩雑な知識を要する. そこで, 2型糖尿病初期治療の選択基準となるアルゴリズムを糖尿病診療ガイドラインなどに基づき作成し, その有効性について研修医, 総合内科医師, 薬剤師にアンケートを実施した. アルゴリズムの有用性に関する評価では, 研修医と総合内科医師の間で有意差は認められなかった. 一方, 薬剤師では, 「本アルゴリズムの使用により, 医師の処方意図や患者背景について考えるきっかけとなりましたか」との質問に対して, 経験年数が6年以上の薬剤師の値に比べ, 経験年数が1~5年の薬剤師の方が有意に高い値を示した. したがって, アルゴリズムを作成し治療選択基準を図式化することで, 経験年数の少ない薬剤師の迅速な理解向上に寄与できることが示唆された.
Original language | Japanese |
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Pages (from-to) | 2261-2268 |
Number of pages | 8 |
Journal | PROGRESS IN MEDICINE |
Volume | 33 |
Issue number | 10 |
Publication status | Published - 2013 |